歌手を夢見て上京!しかし、運命は別の道へ

<ウブ子との出会い>
ご近所さんに、同じ美容業界ということでご紹介いただきました。
ゴッドハンドとして注目を集めている知美さん、
お仕事が同じ美容関係ということでお話をしていると
バイタリティ溢れるとても素敵な方だなと思い
今回、過去のご経歴やこれまでのご経験についてなど
インタビューさせていただきました。

活動内容について

-マッサージ業界に入ったキッカケを教えてください。

元々、歌手を目指して東京へ上京していたのですが、
バイト先の先輩がエステサロンで働き始めた時に
「ともみはバスケを(スポーツ)やってたから、
体力もあるしマッサージとか向いてるんじゃない」って
誘われたのがキッカケでした(笑)

そこで、まずは話だけ聞きに行くことになったのですが、
蓋を開けてみるとそれが面接だったんです(笑)

当時、歌手活動もしながらアルバイトを掛け持ちしていたのですが
生活をしていく手段として、マッサージの道を選びました。

この業界に入って約20年近くになりますが、
今ではand.n_tokyoサロンにて最高技術責任者を務めております。

-実際に働き始めてから、どうでしたか?

やっぱり最初は大変でしたね。
はじめに(エステの専門スクール)アカデミーに約1ヶ月程通うんですけど、
もちろんそこでは給与が発生するわけではないので
美容師の経験を活かし、夜の職業の方のヘアセットをしに行ったりしていました。

そんななか約1ヶ月程のアカデミーが終わると、次に配属先が決まります!
最初の配属先が決まり「ここで頑張るぞ!」って時に、
1週間で忙しい店舗へ異動となりスタートはとても波乱万丈でした(笑)

-最初のエステサロンで、印象的なエピソード

各店舗に指名ランキングというのが設けられており、
私もありがたいことに上位でご指名いただいていたのですが
性格的に負けず嫌いだったので、他店の指名No1のところへ行き、
どのような施術をしているのか知りたくて
自腹で施術を受けにいっていました!

当時5.6店舗程展開されていたんですが、全店舗回りました(笑)

そこでは様々な気づきがあり
「なぜこの人はNo1なんだろう、男性(または女性)の顧客様が多いな、トーク力飛び抜けて上手い!」など、
No1でもみなさんが全く同じスキルを持っているわけではなく、
それぞれに特徴がありとても良い経験になりました。

-未経験からゴッドハンドになれた理由

技術はもちろん大事ですが、今教える側になってすごく思うのが、体感が必要だということです。
私はずっとバスケをやっていたので元々体感が良かったんだと思います。

施術で体重を乗せて圧をかける際に体感で
バランスを取っていくのですが、取れないと震えてしまいます。

ちなみに筋肉って押し合いだと抵抗になり、力のぶつかり合いになってしまうのですが
それが反発しあって揉み返しがきたりするんです。

体重をグーッっとゆっくり(バランスをとりながら)かけていくことで割れるものも割れないんですよ。
なので私の施術は揉み返しが出ないのが特徴的です。ここは特にこだわっています。


揉み返しとは皮膚の外から圧がかかり、筋繊維が損傷したことによって起こる痛みです。
主に整骨院(接骨院)や整体院、マッサージ院での施術において起こり、
筋肉痛に似たピンポイントでの痛み方が特徴です。

また内出血(アザ)を起こしたり、頭痛や吐き気を催したりするケースも少なくないという事で、
揉み返しに対する正しい知識を理解した上で、施術を受ける事をおすすめします。

引用:REHASAKU

-お仕事をする上で心がけていることはありますか。

技術の説明に関しては、きちんとお客様へお伝えするようにしています。
私はこれまで何度も自分の身体を壊してきました。

帯状疱疹や六感神経痛、骨盤股関節が動かなくなったり
そこから自分で体を研究して少しずつ元の身体に戻していっているんですが、
そういう経験をした中で私の施術は作り上げている為、
決して簡単な施術ではないという事もあり、きちんと説明を行います。

例えば私の施術は1回目から痛いので、なぜ痛いのかを説明し
「ここからこうやって繋がっているから、ここも痛いですよね?そしたらもう1度いきますよ」
という感じで、身体の仕組みを話しながら施術を行う事で、
お客様に身体の仕組みを理解していただくんです。

そうする事で安心して施術を受けていただけるので、
リピートされる方も多くいらっしゃいます。

わたし自身は身体を何度も壊していますが、これは試練だなとも思っています。

また施術をする上でもう一つ大切にしていることがあるんですが、
私は脳改革だと思っていて脳をどう変えるか、施術によって脳にどう伝えるかっていうのを、
すごく大事にしています。

脳に気づかせなくてはいけなくて、脳内には自分が思ってる事とは全く違う考えを持った
操縦士がいるって私は思っているので
その操縦士と仲良くしなきゃいけないんです、
操縦士の機嫌を損ねると暴走してしまうので。

-経験から得た知識をどうスタッフに教えていますか?

技術に関すること以外に私が良く言っているのは、
無言で施術をしていてもお客様はファン(リピーター)になってもらえない。

特に1回目・2回目あたりは、きちんと技術について説明をして理解をしてもらわないと、
リピートしていただけない。

例えばですが、ビールとかでも「ビールです!」ってポンっとただ置かれて飲むよりも
このビールの特別さであったり
「キンキンに冷えた〇〇なビールです!」のように
一言添えてお客様へ提供するだけで、
おいしさが全然違ってくると思います。

施術をする際も同様に
「ここをマッサージする事で〇〇が改善され、こんなに楽になります」
など、説明があるとお客様も理解していただけるので、

「なんとなく楽になった・・」ではなく、
こうしたから楽になったんだと思ってもらえると、
またこの人のとこで受けたいと思ってもらえることが増えると思います。

うぶこComment
脳改革についてのお話、そしてきちんと説明するというお話を聞いて凄くハッとさせられました。
UUBUってどんなブランドで、どんな商品かを伝えて、どんな使い方をしたらどんないいことが待っているのか
きちんと伝えることによって、口コミや感想の質がすごく変わるんですよね
知美さんのお話を聞いて、そういうことか!って思いましたね。
ちゃんと理解しながら施術を受ける、ちゃんと理解してから使うことが大切
だからこそ、こちらもちゃんとお客さまに伝えないといけないなと意識して心がけるようにしています。

-周りの方にフォローいただきながら、自分が本来やりたい施術ができている。

今まで施術以外も全て対応していたので、
新たに責任者が加わりやっと荷が降りたと感じていながらも、
まだまだ自分に足りない部分もあるので、
これからも頑張らないといけないなと思っています。

東京へ上京するまで

-上京するまでのお話もお伺いしたいのですが、きっかけは歌手になるためだったのですか。

そうですね。
ですが高校を卒業し歌手を目指す為、東京へ出たいと親へ相談したところ反対されていました。

当時、歌手以外に声優や特殊メイクにも興味があったので、
そういった専門学校も親へ提案しましたが、それも却下されましたね。

話し合いの末、高校を卒業し家を出て美容室で働きながら、
(美容の)通信制の学校へ通っていました。

通信って卒業まで3年かかるんですけど、
学生のみなさんが夏休みの時に私たちは学校へ行って勉強をしてました。

-自分がやりたいことに向かって再出発!

私が20歳の時に親が離婚し、私はこれまでやりたいことを全部却下されてきていたので、
このタイミングで初めて母へ思いを伝えました。

「私も好きなことやりたいんだけど。お母さんたち離婚するんだからもういいじゃん。
二人とも(父と母)好きなことをするんだから、私にもやらせてくれ!」

その後、母から言われたのは「好きなことやってもいいけど、自分のお金で行きなさい」と言われたので
(あと半年で卒業でしたが・・)2年半通った学校を辞めることにしました。

当時、働きながら学校へ通い、学費や携帯代なども自分で払っていた為なかなか貯金ができず、
その分を東京へ行く資金にしたいと思ったからです。

-バイク事故がきっかけで、東京へ上京することに!

母へ相談した後、美容学校は辞めたんですが、
モヤモヤした気持ちのまま美容師は継続していた時、バイクにはねられ
ギブス生活になったんです。

美容師は立ち仕事なので継続することは難しく
その時に「これはそういうことかもしれん」と思って、
美容師も辞めて財団法人の事務のバイトを始めることにしました。

経理事務のバイトだったので、土日休みで定時に仕事が終わっていたこともあり
退勤後は知り合いのスナックを手伝いと
土日はパークプレスっていうショッピングモールがあって、
そこでは手相占いのバイトもしていたことがあります。

手相占いっていっても、「どうぞこれに手を乗せてください」ってやるだけなので、
誰でもできるバイトですよ(笑)

そんな感じで3つ程、アルバイトを掛け持ちしていたのですが、
それでも東京へ上京するための資金はなかなか貯まらなくて
そんなさなかバイク事故の保険金がおりたので、それをきっかけに
目指していた東京へいくことを決意しました!

-ちなみに東京へ出てこられて、まずは何のお仕事をされていたんですか?

上京して初めの1.2年はマッサージ業界ではなく、全く違う仕事をしていましたね。

どんな仕事もあるのか分からなかったので、当時東京に住んでいた友達に相談したり、
今みたいにネットも無い時代だったので
タウンワーク(求人雑誌)などを見ながら仕事を探していたら、
家の近くにコールセンターみたいな求人が出ていたので、そこで1年ぐらい働いていました。

その他にも、化粧品販売みたいなバイトを半年程していたこともあります。

うぶこComment
思わぬ事故、思わぬ環境の変化に対して、ショックを受けるより、「環境を変えるタイミングなんだ!」と思うことで
何か挑戦するきっかけとして捉えることができるような、常に前向きな人間でありたいと思いました。
やっぱり、仕事がうまくいかないと悩むこともたくさんでしたが、
沢山の経験があって、自分の向いている職業、夢中になれる職業を見つけているともみさんを見て
もっと視野を広げて、経験を積みたいなって思わされました。

今後について

-今後の活動であったり、やりたいことはありますか。

エステに関するアカデミー事業(教育関連)に携わっていきたいです。

例えばお客様に対する心遣いや施術をする際の心構えなど、
技術を学ぶことはもちろん必要ですが実際の現場ではそれと同等に
「対人スキル」もとても重要だと私は思っています。

また、ありがたいというと変に聞こえてしまうかもしれませんが、
これまで何度も身体を壊しておりとても辛い経験をしました。

私の中ではそれがターニングポイントとなり、
自分の身体の状態と向き合いながら
少しずつ試練を乗り越えたことで得られた知識は、特別な価値だと思っています。

そういった経験を踏まえて思うことが、
今の方々には長く施術者としてやっていけるような、
体の使い方や手の向きなども伝えていきたいです(身体を壊して欲しくないので)


Profile>>

仲松 知美(Nakamatsu Tomomi)
大分県臼杵市出身。
歌手を目指し東京へ上京後、ある日をきっかけにマッサージ業界へ飛び込む。
現在はand.n_tokyoサロンにて最高技術責任者を務めている。





UBUGE(UUBU×Genderfree)

カタにはまらず、自分らしさを大事にして欲しいなと
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